
この記事ではアニメキャラを好きになる心理をひも解き、「現実世界の好きな人に振り向いてもらうこと」に応用するためのポイントを考察しています。
- 視聴者がアニメのキャラクターをどんどん好きになる理由
- 人を好きになる心理的メカニズムと事例
- 現実の恋愛に応用できるポイント
もくじ
いつの間にか好きになっているキャラたちの不思議
「最初はそんなに興味なかったのに今ではめっちゃ好き」という心理はいくつかのケースに分類されます。
様々な恋愛系の理論から、それはアニメキャラクターでも現実世界の恋愛でも共通していることが分かります。
次の項から、それぞれのケースについて「キャララクターを好きになる理由」と「現実の恋愛に応用できるポイント」を解説していきます。
(挿絵に選んだキャラクターについてはアンディの主観になりますので、「違う気がする!」という方は別の該当キャラを思い浮かべながら読んでいただけると助かります)
ケース1)素直で一途。いつでも親身になって支えてくれる
「好き」という感情を向けられて、イヤな気持ちになる人はほとんどいません。むしろ気になったり、それがキッカケで好きになったりします。
これは『好意の返報性』と呼ばれる心理で、素直に好きと言われたり、好意を向けられることで無意識の内に “同じように好意を返そう” という気持ちになります。
「他の誰よりもあなたが好き」「いつでも、自分よりあなたを優先する」といった一途で献身的な愛を主人公に対して向けるキャラクターは、視聴者が主人公と自分を重ねて見ていたりするので、幅広く愛されます。
ここでポイントになるのは、好きという感情が『愛の押し売り』になっていないことです。
愛されている一途キャラは、『愛の押し売り』はしていません。
一途だけどなんかウザい(こわい)と視聴者が感じてしまうキャラは、相手の事を考えて動けていない可能性があります。
- 素直に「好き」という気持ちを伝える
- 自分の欲求や利益よりも、「相手がしてほしいこと」を考えて行動する
- 浮気をせず、好きなひと一人だけに好意を向ける
ケース2)ギャップ萌え
これは分かりやすいですね。ツンデレもこのパターンです。
性格でも容姿でも、ふたつの面の差が激しいほど印象に残ります。
『ゲイン・ロス効果』と呼ばれており、いわゆる“ギャップ萌え”状態にするには『マイナスプラス法』も関係しています。
マイナスプラス法とは、最初に悪い面や印象をもってきたあとに良い面や印象を見せることで、良い面の方が心に残りやすいという心理です。
初対面ではニコニコしていて、仲良くなってから疲れた顔や怒った顔を見せると、「そっちが本性か」などと言われるのはこのためです。
見た目が怖そうなヤンキーが野良ネコに優しくしていると、妙に良い人や純粋そうに見えるのもこのためです。
ギャップ効果で良い面やかわいらしい面、男らしい面が強く印象に残り、しかもその面は後から出てくるので、キャラクターをより魅力的に見せています。
- 最初から完璧であろうとしない
- 普段の自分とは違った一面を相手に見せてみる
ケース3)価値観や行動が似ている
人は、自分と考え方や環境が似ている人に好意を抱きやすい生き物です。
『同類選択』などと呼ばれています。
同じアニメを何話も見ている内に、自分と性格や考え方が似ているキャラに対していつの間にか親近感を覚えていた…なんて経験はありませんか?
逆に、見た目は自分と似ていない方が好かれる傾向にあるようです。
背の低い男性が長身の女性を好んだり、ふくよかな女性がスリムな男性を好んだり、というのもこのためです。
- 相手の好みを理解して、同調する
- 共通の趣味や話題を増やす
- 声のトーンや話し方を相手と合わせる
ケース4)影で壮絶な努力をしている
「がんばっていると応援したくなる」という経験は誰にでもあると思います。
これは『アンダードッグ効果』と呼ばれるもので、不利な状況にあったり、本人の努力がなかなか実らなかったりすると、“助けてあげたい” “守ってあげたい” という心理になります。
この効果はギャップ萌えの『ゲイン・ロス効果』や次の項の『自己開示の法則』とも深く関りがあります。
普段は強くて近寄りがたい人でも、弱い一面や努力している一面が見えることで親近感が沸いて、急に好きになったりするのはこのためですね。
ちなみに、弱い一面をアピールしすぎると逆効果になります。“影で”努力をしていたり、“実は”辛い状況を乗り越えていた、というのがミソですね。
- がんばっているけどなかなか上手くいかない…という面を見せる
- アピールしすぎず、影の努力を知ってもらう(ファッションやダイエットなど)
ケース5)深い部分を打ち明けてくれる
そのキャラにとって、重要で深い部分や秘密を知る事で急に好きになった、というケースがあると思います。
これは『自己開示の法則』と呼ばれており、悩みや弱み、過去についてなどの深い部分を知ることで、その相手への警戒心が解かれるので心の距離がぐっと近くなります。
また、『自己開示の返報性』というものがあり、深い部分をさらしてくれた相手には自分も同じように深い悩みなどを打ち明けやすくなります。
恋愛だけではなく、仕事やプライベートでも仲良くなるためにとても有効ですね。
- 仲良くなりたい相手には、過去の失敗談やプライベートな話をする
- 普段は言いづらいような事を、積極的に話すようにする
ケース6)困難を共に乗り越える
解決が難しいことなどを一緒に乗り越えることで絆が生まれ、お互いの距離感が近くなります。
強い不安を感じている時に出会った相手や協力し合った相手には、恋愛感情を抱きやすいという『吊り橋効果』の理論もあります。
この理論では恐怖のドキドキと恋愛のドキドキを脳が勘違いするという説もありますが、それが長い期間であれば、より強い感謝や愛情が生まれるのではと私は考えています。
- まずい状況にあっても、諦めずに最後まで一緒にがんばる
- 相手が苦しんでいる時に、協力を惜しまない
ケース7)そもそも絵がかわいい・魅力的
最後は、とても分かりやすいケースです。
見た目がかわいい、きれい、かっこいい…そんなキャラであれば、何度も見ている内に魅力を理解して好きになるのは当然です。
重要なのは、「もともと好みのタイプ」「最初から好き」ではなかった、ということです。
これは『単純接触の法則』と呼ばれるものとも関係しており、何度も会う、話す機会が増える、といった単純な接触で好感度が上がっていくという法則です。
元は相手の好みではなかったとしても、身だしなみや自分磨きの努力をしていれば、単純に会ったり会話するだけで好感度が上がっていくことが期待できます。
- 出会ったら一言だけでも挨拶をしてみる
- 自分をよく見せる努力を続ける
番外編)高嶺の花
人は、なかなか手に入らないものほど欲しくなったり、高い価値を感じます。
主人公になかなか振り向かないキャラクターや、ゲームなどでも攻略が難しいキャラクターは『特別感』があるのではないでしょうか。
相手に対して「この人は特別」と位置づけてもらうことで、大切にされやすくなります。
これは『ハード・トゥ・ゲット・テクニック』と呼ばれ、「こんなに貴重なものをあなた様だけに特別にご紹介しますよエヘヘ」といったビジネスでもよく使われています。
- 一筋縄ではいかない、攻略しがいのある人物になる
- 自分を安売りしすぎない
- なかなか人から認められないコンプレックスなどを認めてあげる
まとめ:アニメキャラから学べる恋愛テクニックは多い
最初から特に好きだったわけではないアニメキャラを好きになるキッカケは、たくさんあります。
その中には現実の恋愛や人間関係に応用できるものがとても多いです。
ただ、二次元では余裕で許されるものが、三次元では全く通用しないという例ももちろんあります。
その辺りのさじ加減も調整して、ぜひ参考にしてみてください。